マイクロ根管治療は保険診療なのか確認する 熊谷市桶川市鴻巣市坂詰歯科
- 根管治療
マイクロ根管治療は保険診療なのか確認する
最近、患者さんから根管治療について、さまざまなお話を伺う機会が増えてきました。
その中で私が少し気になっているのが、
「そのマイクロスコープ根管治療は、保険診療なのか、それとも自由診療なのか」
という点です。
マイクロスコープを使用しているかどうかだけでは、保険診療か自由診療かを判断することはできません。
だからこそ、治療を受ける前に「どこまでが保険診療で、どこからが自由診療なのか」「最終的にいくら必要なのか」を確認しておくことが大切だと考えています。
保険診療の途中で追加料金を請求された場合
患者さんから、
「保険診療で根管治療を受けていたが、ニッケルチタンファイル代を別に請求された」
「ラバーダム代や隔壁代を追加で支払った」
「材料代として別料金が必要と言われた」
といったお話を伺うことがあります。
日本では、保険診療と保険外診療の併用は原則として禁止されています。
もちろん、保険外併用療養費制度など、一定の条件のもとで保険診療と保険外の負担を併用できる仕組みもあります。
そのため、「追加料金が発生した=すべて違反」と単純に判断することはできません。
しかし、保険診療として行っている一連の根管治療について、使用する器具や材料などを理由として患者さんに保険外の費用を追加で求める場合には、制度上問題とならないか確認が必要です。
疑問を感じた場合には、
「この費用は保険診療とは別に支払うものですか?」
「どの制度に基づく費用ですか?」
と、治療を受ける前に確認してみることをおすすめします。
「マイクロ根管治療」と書いてあっても保険とは限りません
もう一つ注意していただきたいのが、歯科医院のホームページです。
ホームページに、
「マイクロスコープを使用した根管治療」
「精密根管治療」
などと書かれていても、それだけでは保険診療なのか自由診療なのか分からない場合があります。
「保険で受けられると思って受診したら自由診療だった」
「相談に行って初めて自由診療だと分かった」
ということになれば、患者さんとしては戸惑うと思います。
そのため、ホームページを見る際には「保険診療」「自由診療」の区別だけでなく、費用についても確認しておくことが大切です。
自由診療では費用などの情報も重要です
医療機関のウェブサイトも医療広告規制の対象です。
自由診療について広告する場合には、その広告内容に応じて、
治療内容、通常必要となる治療期間・回数、標準的な費用、主なリスク・副作用
などについて、患者さんが分かりやすい形で情報提供することが求められます。
自由診療を検討する場合には、こうした情報がホームページ上できちんと確認できるかどうかも、一つの確認ポイントになると思います。
一見、患者さんにメリットがあるように見えることもあります
ここは非常に大切なところです。
こうしたルールから外れる可能性のある診療が、必ずしも患者さんにとって「その場では不利益」に見えるとは限りません。
たとえば、
「保険診療のまま、追加料金を払えば良い材料を使ってもらえる」
「保険診療だと思って受診したけれど、そこで自由診療という別の選択肢を教えてもらえた」
ということであれば、患者さん自身は「むしろメリットがあった」と感じることもあるでしょう。
ここで、少し極端ですが分かりやすい例として、白タクや偽ブランドを考えてみてください。
白タクも、利用する人からすれば「安く目的地まで行けた」「すぐ乗れて便利だった」と感じることがあるかもしれません。
偽ブランド品についても、「本物より安い値段で、それらしい商品を手に入れられた」と、購入した本人だけを見ればメリットがあるように感じることもあるでしょう。
しかし、目の前の人にメリットがあるように見えることと、その行為が社会のルールに沿っていることは別の問題です。
もちろん、歯科医療と白タクや偽ブランド品を同じものだと言っているわけではありません。
ここでお伝えしたいのは、「患者さんにメリットがあるから、ルールから外れてもよい」ということにはならないという点です。
保険診療や医療広告にも、患者さんを守り、公平な医療制度を維持し、ルールを守って診療している多くの医療機関を守るための決まりがあります。
そのため、一見すると患者さんにメリットがあるように感じられる場合でも、制度上問題がないかどうかは別に考える必要があります。
真面目にルールを守る歯科医院が不利になってはいけない
もう一つ、私が大切だと思っていることがあります。
自由診療を行うのであれば、そのことを患者さんに分かりやすく伝え、必要な情報を掲載し、治療前に費用について説明する。
保険診療を行うのであれば、保険診療のルールに沿って治療を行う。
こうした当たり前のことを、全国の多くの歯科医院が真面目に守っています。
もし「保険診療だと思わせて受診につなげ、受診後に自由診療を提示する」と受け取られかねない広告があれば、患者さんの適切な選択を妨げる可能性があります。
同時に、最初から自由診療であることや費用を明示して、ルールを守りながら診療している医療機関との公平性という点でも問題になり得ます。
だからこそ、これは単なる「値段の問題」ではないと私は考えています。
根管治療を受ける前に確認してください
マイクロスコープを使用した根管治療を希望される場合には、治療開始前に、
「この根管治療は保険診療ですか?自由診療ですか?」
「根管治療に必要な費用の総額はどのくらいですか?」
「治療途中で別途必要になる費用はありますか?」
と確認してみてください。
自由診療そのものが問題なのではありません。
大切なのは、保険診療なのか自由診療なのか、どのような治療を行い、どのくらいの費用が必要なのかを患者さんが事前に理解したうえで、自分で治療を選択できることです。
もし保険診療や医療広告について疑問を感じた場合には、まず医療機関に説明を求め、それでも疑問が解消されない場合には、管轄の保健所や行政の相談窓口などに確認する方法があります。
安心して治療を受けるためにも、治療方法だけではなく、「保険なのか自由診療なのか」「費用はいくらなのか」まで確認してから治療を開始することをおすすめします









